東京ハルモニアシンガーズ 第7回定期演奏会、ロッシーニ「小荘厳ミサ曲」が無事終了
東京ハルモニアシンガーズ 第7回定期演奏会、ロッシーニ「小荘厳ミサ曲」が無事に終了しました。
まずはご来場いただいた沢山のお客様に心より感謝申し上げます。また、声楽ソリスト、ピアニスト、オルガニスト、譜めくりさん、運営スタッフ、よみうり大手町ホールの皆様、そして合唱団員、その他演奏会に関わったすべての方々に感謝申し上げます。
このロッシーニ「小荘厳ミサ曲」、もっと演奏されてよいはずなのですが、なぜかあまり取り上げられる機会がありません。
名だたるハイアマチュアの合唱団でも、演奏会履歴にこの曲の名前がないことが多いです。躊躇している様子が伺えます。
という東京ハルモニアシンガーズでも、当初は第4回の定期演奏会で取り上げる予定だったのですが、第7回の演奏会まで我慢しました。
というのも、第4回の当時でははっきりと力不足と感じていたからで、もちろん、グローリアやクレードの終曲フーガは難易度の高いもので、片手間にできるものではありません。また、音符の指示や、記号が細かく書いてあるので、それらを忠実にこなすことも難しい課題でした。
しかし、それよりも大変なのは・・・・、随所に出てくるアカペラの部分です。その中でも、ずばりサンクトゥス。この曲は、ソリストと合唱がアカペラで掛け合いながら進んでいきます。
これが超難しい。
ソリストにも音程がぶれない人を選ばなければならないし、合唱自体がアカペラに慣れていないといけません。器楽の伴奏があればきちんと歌える程度の実力では必ず崩壊します。
今回ソリスト陣はいつものメンバーですが、特にハーモニーを支えるアルト:但馬由香さん・テノール:渡邉公威さん・バス:武田直之さんの3名は、ベートーヴェン「第九」のときに美しいハーモニーを聴かせてくれ、絶大な信頼を寄せる人たちです。まずこの3人を確保できたのが大きかったです。
そして合唱。
第6期に少し練習の余裕があったので、演奏会には出す予定のない、少々難しいアカペラ曲を練習し、この曲に備えました。東京ハルモニアシンガーズの団員は、経験豊富で割合歌える人が揃っていますが、アカペラに慣れていないのがみえみえで、伴奏がないと歌えない人がほとんどでした。
第7期、ロッシーニの練習に入り、練習時間の約半分をこのサンクトゥスに費やしましたが、最初、これでは演奏会にとてものせられないと絶望感に見舞われるほど酷かったのを今でもはっきり覚えています。しかし、ひとりひとりの努力のおかげで、披露できるまでになりました。一応の完成形をお聞かせできて良かったです。
また、この曲は、ピアノとオルガンの素晴らしい演奏無くしては成立しません。
ピアノ:小川万里江さんは、東京ハルモニアシンガーズの常任ピアニストとして、私からも団員からも絶対的な信頼を置かれています。逆に言えば、彼女がいたからこそ、この曲に挑戦しようと踏み切れた部分が大きいです。
オルガン:渡部聡さんは、名オルガニストとして、数々のコンサートに呼ばれる方ですが、合唱団の練習に何度も足を運んでいただきました。
ロッシーニ「小荘厳ミサ曲」は、こうして無事終演できたのです。
東京ハルモニアシンガーズは、8月から第8期に入ります。来期は、打って変わって現代作曲家2名(ラター/パルメリ)の宗教曲に取り組みます。ラター「レクイエム」は、既に押しも押されぬ名曲ですが、パルメリ「ミサ・ブエノスアイレス」は、バンドネオンを使用したタンゴ調の作品で、日本ではまだ演奏される機会が少ない、隠れた名曲です。
今後も、東京ハルモニアシンガーズの活動にご期待下さい!
本日は誠にありがとうございました。
東京ハルモニアシンガーズ
常任指揮 葭田晃
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