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藤原歌劇団/ヴェルディ「仮面舞踏会」

12月、我が藤原歌劇団が、ヴェルディ「仮面舞踏会」をやるんだそうな。


「仮面舞踏会」といえば、私が生でオペラを観た初めての曲。1986年2月、高校2年生の時である。やはり藤原歌劇団の公演だった。演出は粟国安彦。今回の演出家の父である。


この時、リッカルド(この時の設定はグスターヴォ3世)を歌われたのが、国際的に華々しく活躍し凱旋帰国された、市原多朗先生だった。


ちょうど朝のNHKの番組を観ていたら、このリハーサルの様子を放映していて、市原先生の歌声に全身が震え感動し、その日、親に頼み込んで借金し、学校帰りに浅草のぴあまで出向いて、チケットをゲットした。


初めて観るオペラ。オペラ自体は、在籍していた児童合唱団と今は無き長門美保歌劇団との縁が深く何本か出演してたし、東京文化会館自体も、児童合唱団の時に何度も出演した場所だけれども(というか、自分の生涯最初のデビューが東京文化会館だった)、客席に座るのは初めてで、ものすごく緊張した。


幕が上がり、颯爽と市原グスターヴォが登場。その第一声に心を射抜かれ、ただただ圧倒されていた。


あんまり途中のことは覚えていなくて、終演した時には涙が止めどなく流れ、しばらく席を立てなかった。


そして。


オペラ歌手になりたいと決心した。


当時は親や家系の都合で医者になることを義務付けられていたが、反旗を翻した。すぐに親族会議が開かれ、音楽の道に行くなら親戚一同からは勘当、親も一切の援助をしないをしないと宣告されたが、我を通した。ちなみに今でも親戚付き合いはない。


本格的に音楽の勉強を始めたのは高校3年生になってからだから、めちゃくちゃ大変だったけれども、ものすごく充実していた。でも、入学金から学費からレッスン代まで自分で出さなければならなかったから、私立で当時一番学費の安い大学を選んだ。その代わり、常に一番であることを自分に課した。


特待生制度がなかったので困ったが、成績が一番だったおかげで、無返還の奨学金(福島育英会)の奨学生になることができた。けど、学費を払うには全然足りないから日本育英会からも借りまくったし、レストランの厨房でバイトして、それが終わると深夜のコンビニでバイトしてという生活を送った。さすがに体がやばくなったので、どうしようかと思ってたところに、音大生でも試験を受ければ学習塾の先生をやることができることを知り方向転換。塾の先生をやるようになってから少し楽になったな。あの当時で時給3000円貰ってたし。バブルすげー(笑)


3年生の時に一度3番まで落ちたけど、それ以外は譲らなかった。おかげで、もうひとつ自分に課した「読売新人演奏会に出演」もなんとかクリア。そして、卒業して二期会か藤原かどちらに行こうかと思った時も迷わず藤原を選んだ。今となっては藤原を選んだことにうーんと思うこともあるけれど、まあいいっかと思ってる。今は指揮ばかりだけれども、多分藤原を辞めることはないであろう。


ということで、長くなったけど、自分の人生を狂わせた(笑)きっかけが、市原多朗であり、この藤原歌劇団の「仮面舞踏会」なのである。


今回のキャストさんも、こういうバカをひとりでも多く生み出すような名演を期待する。


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