春の味覚
先日、嫁の実家で大量の伽羅蕗を作ったというので、いただいてきました。何でも家の前が空き地で、春になると蕗がにょきにょきと生えてくるんですって。おいら伽羅蕗大好き!!あれだけで、ごはん何杯も食べられますがな。嫁のご両親に感謝感謝。
そういえば・・・
「伽羅蕗の佃煮」とか言っている人がたまにいますが、違いますよ。「伽羅蕗」=「蕗の佃煮」だからね。
更にそういえば・・・・
食品に対する呼び名って、地域によって全然違ってたりするじゃないですか。当然、江戸にもあるわけですよ。最近は、相手が分からないだろうなと気を遣い、外では標準語に直していますが。例えば、「なないろ」。でも、これは通じるのかな。ご存知の通り「七味唐辛子」のことですね。江戸っ子・・・・あ、これも江戸弁では「えでっけ」と言うんですが、江戸っ子てのは、結構物の呼び方にこだわるので、正直言って、こんなものまで別名を付けなくてのいいのではというものまで、わざわざ付けちゃうんですね。まあ、おいらたちは、そう呼ぶんだよって教育されてきたので違和感は無いのですけど。
更に更にそういえば・・・・(しつこい・苦笑)
「江戸下町情緒が溢れる街、柴又」と、前にテレビで紹介されていたのですが、実は、これには重大な間違いがあるの分かります?結論から言うと、柴又は、「江戸ではない」んで、本来は「江戸の下町」と名乗ってはいけないんです。まあ、可哀想なので面と向かっては言いませんが。詳しく言いますと、「江戸」と読んでいいのは、「ご府内」と呼ばれる現在の中央区・千代田区・港区・新宿区・文京区・台東区・墨田区・江東区・品川区の9区だけです。今でも23区を順番に書くとき、この9区が最初に来るはずです。あの配列はこの名残なんですね。「そんなことどうでもいいじゃん」と言われればそれまでなんですが、江戸っ子っていうのは、「どこで生まれたか」というのに、強烈なプライドを持っています。要するに見栄っ張りなんですね。「どこの生まれだい?」ってしつこく訊いてくる人がいたら、間違いなく江戸っ子です(笑)
おいらが生まれたのは、昔の「本所二葉町」なんですが、今なら「錦糸町の近く」って言った方が通りが良いのかもしれません。が、絶対に言いませんね。相手が東京の地理に詳しい人なら「両国です」って言いますし、江戸っ子相手なら「本所です」って言います。
例えば、落語家なんか生まれた所を強烈に自慢したがる人種なんで、もし、知り合いとかに落語家がいて、「俺は浅草生まれだけど、君は?」と訊かれたら、冗談でこう答えてやりましょう。「木挽町(こびきちょう)です。」って。その落語家、絶対に顔が引きつりますよ(笑)ちなみに木挽町は、現在の中央区の東銀座、そう歌舞伎座のある辺りです。
ま、そんなこんなで、お後がよろしいようで。